成年後見制度
成年後見制度とは、判断能力が不十分な方々を、法律面や生活面で保護し支援する制度です。私たちは契約を前提とする社会に生きています。判断能力が不十分な場合、そのことによって不利益を被ってしまうおそれがあります。そうならないように支援するための制度が成年後見人制度です。
成年後見人は、判断能力に応じて利用できます。成年後見制度は「自己決定の尊重」(=気持を尊重する)、「保護」(=法的権利を守る)、この二つを調和させながら支援する制度です。
●判断能力が衰える前に…
今、将来のために、支援者と支援内容を決めておいて、先々望みどおりの支援を受けることができます。(任意後見制度)
- ・ひとり暮らしの老後を安心して過ごしたい
- ・高齢者施設などに入所するための契約
- ・入所費用を払ってもらいたい
- ・これまで経営してきたアパートの管理を頼みたい
- ・アルツハイマー病を発症した場合に手助けがほしい
- ・今ひとり暮らしで、万一判断ができなくなった後も自分の意思で悔いのない人生を生きたい
- ・自分の葬儀のことが心配(死後事務委任契約)
等々のご自身の判断能力が衰えた時のために、備えることができます。
●判断能力が衰えた後に…
保護がどこまで必要なのかによって「補助」・「保佐」・「後見」の三つの利用の仕方があります。法定後見人制度を利用しても、日用品の購入やその他日常生活に関する行為は単独で出来ます。法定後見人への報酬は裁判所が決定します。